AGA治療薬ザガーロ詳細
AGA治療薬ザガーロ詳細 | |
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薬剤名 | ザガーロ |
製薬会社 | GSK社 |
有効成分 | デュタステリド |
薬剤画像 | ![]() |
用量 | 0.1mg・0.5mg |
主な効果 | AGA治療(薄毛対策) |
主な副作用 | 性欲減退・勃起不全 |
薬剤の特徴 | プロペシア(フィナステリド)の約1.6倍の効果 |
デメリット | 服用中は献血不可 |
ザガーロ:zagallo(一般名 デュタステリド:dutasteride)

ザガーロ(zagallo)は2015年9月28日に厚生労働省から製造販売承認を取得したデュタステリド(dutasteride)を有効成分とする男性型脱毛症(AGA)治療の新薬です。用量は0.1mgと0.5mgの2種類のカプセルがあります。2016年6月13日発売予定です。
ザガーロとアボルブの違いについて
ザガーロの有効成分であるデュタステリドは前立腺肥大症の薬として2009年に厚生労働省より認可を受け、現在は「アボルブ」という名称で世界100ヶ国以上で承認され、製造・販売されています。
アボルブは前立腺肥大症の治療薬ですが、以前からAGAにも高い効果があることがよく知られており、2009年に韓国でAGA治療薬として承認されていました。
そのため、日本においてもアボルブを用いたAGA治療をユナイテッドクリニックを含め一部のクリニックが行ってきました。今回その治療が厚労省から正式に承認されたということになります。
さすがに薬の名称を同じ「アボルブ」としてしまうと前立腺肥大症治療薬なのか、AGA治療薬なのか混乱を招いてしまうため、「ザガーロ」という名称で承認されることとなったのです。
まとめると、アボルブは前立腺肥大症の治療薬、ザガーロはAGA(男性型脱毛症)の治療薬として承認されています。ただし名称の違いだけでどちらの薬剤も中身の成分は同じ「デュタステリド」です。
ザガーロ(デュタステリド)の服用方法
1日1回1錠をご自身の飲みやすいタイミングで服用してください。食事の影響は受けませんので、食前でも食後でも問題ありません。
AGA(エージーエー)の主な原因物質は男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)です。ザガーロ(デュタステリド)は、プロペシア(フィナステリド)と同じくAGAの原因であるDHTを生成するのに必要不可欠な5α-還元酵素を阻害することでDHTの生成を抑制しますが、ザガーロはプロペシアの作用しないⅠ型5-α還元酵素をも阻害する上、Ⅱ型5-α還元酵素もプロペシアの約3倍阻害するためプロペシアよりもDHTをさらに強力に抑制します。海外の臨床試験でもデュタステリド(ザガーロ)0.5mgはフィナステリド(プロペシア)1mgのが約1.6倍の発毛効果があったことがわかっています。ザガーロ服用でDHTをしっかり抑制することで髪の成長期が長くなります。また、ザガーロ服用で髪の毛のコシが強くなり成長しやすくなるため、髪の毛が太くなる効果も期待できます。
このようにザガーロはプロペシアの主な効果であるAGA進行遅延効果に加え、プロペシアよりも更に積極的な発毛効果が期待できる薬剤ですので、プロペシアよりもAGAの改善効果が期待できる薬剤です。プロペシアの効果があまり感じられなかった方にはザガーロをお勧めします。もちろん初めてAGA治療をおこなう方にもザガーロは有効な選択肢となります。
ザガーロの効果が確認できるまで早い方で3~4ヶ月程度ですが、通常は最低6ヶ月間の連日投与が必要となります。、1年~3年続ける事で多くの人が抜け毛の進行が止まったと感じるようになります。ただし効果には個人差がありますので6ヶ月服用しても効果が見られない場合は医師にご相談ください。
ザガーロ(デュタステリド)の副作用
副作用の主なものは日本人120例を含む557例中95例(17.1%)で、勃起不全24例(4.3%)、リビドー減退22例(3.9%)、精液減少7例(1.3%)でした。
また日本人120例中、臨床検査値異常を含む副作用が報告された症例は14例(11.7%)・リビドー減退7例(5.8%)、勃起不全6例(5.0%)、射精障害2例(1.7%)でした。
ザガーロの副作用はおおむねプロペシアの副作用と同じですがその頻度はザガーロのほうが若干高くなっています。ザガーロの服用で勃起不全(ED)の症状が出た場合はED治療薬であるバイアグラ・レビトラ・シアリスの服用で改善します。 当院では各種ED治療薬を取り揃えておりますので、安心してご相談ください。
ザガーロの服用中は献血を避けてください。また服用を中止した後も6ヶ月間は献血を避けてください。(有効成分であるデュタステリドは、服用を止めた後も血清中薬物濃度が下がるのが遅いため)
またデュタステリドは前立腺がんの腫瘍マーカーPSA(前立腺特異抗原)の数値を変化させ、その値が正常値の半分になってしまう可能性がありますので、健康診断やかかりつけ医を受診する際にはザガーロを服用していることを伝えてください。ザガーロ服用中止後6ヶ月以上経てば影響はなくなります。
ザガーロ(デュタステリド)の禁忌その他
ザガーロの禁忌は以下になります。
本剤の成分及び他の5 α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある患者・未成年・女性(妊婦、産婦、授乳婦等)・小児等・重度の肝機能障害のある患者
ザガーロの適応は男性型脱毛症(AGA)のみですので、AGA以外の脱毛症である円形脱毛症やびまん性脱毛等には効果がありません。
ザガーロの有効成分であるデュタステリドに触れてしまうと胎児の生殖器官の正常発育の影響を及ぼす恐れがあります。ザガーロはカプセル化されていますので、そのまま触れても有効成分であるデュタステリドが経皮から吸収されることはありませんが、ザガーロのカプセルを開けて直接成分に触れると経皮吸収されますので閉経前の女性は有効成分に触れないよう注意が必要です。
ザガーロ服用で胎児の生殖器の発達に影響を及ぼす可能性はほぼありません。しかし子作りを希望でザガーロの影響がご心配の方は最低でも1ヶ月以上前からザガーロの服用を中止したほうが無難です。ザガーロの血中濃度が完全にゼロになるには6ヶ月程度かかるため挙児(子作り)希望の方は医師とご相談ください。
ザガーロやミノキシジルの服用、AGA ドクターズカクテルなどのAGA・薄毛・育毛治療を開始してしばらくすると(治療開始2週間から6週間ごろに多くみられる)、『初期脱毛』と言って普段よりも脱毛症状が進行したような抜け毛がある場合があります。これは、AGA(エージーエー)によって発毛のサイクルに異常があった状態が、薬の効果で正常に戻り、そのため一時的に毛の退行期が重なることによるものです。薬の効果が出ている証拠ですのでご安心下さい。また全員に初期脱毛が起きるわけではありません。