ED治療薬バイアグラ詳細
ED治療薬バイアグラ詳細 | |
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薬剤名 | バイアグラ |
製薬会社 | ファイザー社 |
有効成分 | シルデナフィル |
薬剤画像 | ![]() |
用量 | 25mg・50mg・(100mg) |
効果が出るまでの時間 | 30分~1時間 |
効果持続時間 | 3~6時間 |
食事の影響 | 受ける |
主な副作用 | 顔の火照り・目の充血・頭痛・動悸・鼻詰まり・視野が青色調に見える |
薬剤の特徴 | 世界で処方実績最多で安心感が有り、非常に人気 |
デメリット | レビトラ、シアリスより効果時間が短い |
バイアグラ(一般名:シルデナフィル, sildenafil)
ED |
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バイアグラは一般名をシルデナフィルといい、1998年にアメリカで販売が始まった世界で初めてのED治療薬(勃起不全治療薬)で、ホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害剤と呼ばれる薬です。日本では1999年1月に承認、1999年3月にファイザー株式会社から発売されています。バイアグラは一般にも広く認知されており、大変人気の高い薬剤で発売以来、世界中で2,000万人以上に処方されております。 バイアグラは日本での販売開始から15年が経過し2014年5月、医療用医薬品として国内での特許が切れたため多くのメーカーから後発医薬品(バイアグラジェネリック)が発売されるようになりました。
*ユナイテッドクリニック新橋院ではバイアグラジェネリックによるED治療を推奨しています。
バイアグラ(シルデナフィル)処方
バイアグラ100mg錠が世界で最も処方されています。
バイアグラ(シルデナフィル)は世界で最も処方されているED治療薬です。バイアグラはED治療薬として3つの剤型があります。25mg錠、50mg錠、100mg錠です。日本での一般的な用量は50mgですが、日本以外の殆どのほとんどすべての国では100mgまで承認されており、世界で最も処方実績があるのはこのバイアグラ100mg錠の話です。バイアグラは100mgまでの有効性や安全性が確立しています。
日本でバイアグラ100mg錠が承認されなかったのは人種や体格差があるからではなく、バイアグラが初めてのED治療薬であったため、承認に慎重になったためと言われています。日本で開発された脂質異常症薬の「メバロチン」も初めての「スタチン」に分類される作用機序の薬であったため高用量は承認されておりません。実際、バイアグラ50mg錠で十分な効果が得られなかった症例に100mgでの服用を勧めているED専門クリニックの医師も多いそうです。またバイアグラ25mg製剤は高齢の方や健康状態に不安のある方へ慎重投与する際に処方することがほとんどです。
バイアグラジェネリックが処方の主流へ
世界中でバイアグラジェネリックは販売されていましたが、日本でも2014年5月に日本での特許権が満了したため、数多くのジェネリックが承認されています。バイアグラと全く同じ効果で、処方価格や購入費用が安いため、バイアグラ処方からバイアグラジェネリックの処方が主流となっています。
バイアグラと早漏薬は同時に服用しやすい
EDの症状が出現すると3人に1人の割合で「早漏」を合併します。「コントロールできないで射精してしまう時がある」「自身やパートナーが満足できない早さ」であれば早漏といえます。早漏の場合、早漏治療薬の併用が必要です。早漏治療には経口早漏治療薬ダポキセチン(プリリジー)が世界60カ国以上で承認・販売されています。3~4倍の射精時間の延長が認められていますが、バイアグラとダポキセチンは飲みタイミングが一緒で服用しやすいため人気です。一部の国ではこれらの合剤が発売されています。
まとめ
- バイアグラはED治療薬で実績No.1
- 通常は50mgだが、世界中のほとんどの国では100mgまでの有効性・安全性が確立している
- バイアグラジェネリックの処方が主流
- EDと早漏合併の場合はバイアグラと早漏治療薬を併用すると良い
バイアグラ(シルデナフィル)の効能・効果
バイアグラは即効性で高いED改善効果があり、世界で一番服用されている
もともとバイアグラは1990年代前半に、狭心症など心臓疾患の治療薬として研究、開発されていた経緯があります。その臨床試験の最中に陰茎の勃起を促す効果が分かり、その後は勃起障害の治療薬として臨床試験が幾度と実施され、ED(イーディー・勃起不全)治療薬として誕生することとなりました。
バイアグラの作用機序として陰茎海綿体で勃起に関与するPDE-5という酵素の働きを抑え、陰茎周辺部のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ血液量を増やすことによって勃起の持続力を促します。バイアグラは即効性があり、EDをしっかりと改善させるため、後から、レビトラ、シアリス等が発売されても、シェアを維持し、現在でも世界で最も処方実績があるED治療薬です。
バイアグラの多面的効果
またバイアグラの有効成分であるシルデナフィルはED治療以外にも効能・効果があり、国に難病指定されている「肺動脈性肺高血圧症」という病気の治療薬として日本の厚生労働省から認可され、「レバチオ」という名前で2008年4月より発売されています。「レバチオ」は1日60mgのシルデナフィルを服用します。「バイアグラが心肺機能を上げる」、「アンチエイジング効果がある」と言われているのは肺血管の血流を改善する働きがあるからです。
まとめ
- バイアグラは陰茎の血管を拡張させ、陰茎の血流を改善することで勃起を補助する
- バイアグラは即効性で高いED改善効果を誇る
- バイアグラは心肺機能をあげる
バイアグラ(シルデナフィル)の飲み方や服用方法
バイアグラは服用30分で効果が見られ、6時間効果が持続する
個人差はありますが、服用後30分~1時間で効果が発現し、3~6時間程度効果が持続します。服用後の最高血中濃度到達時間は約30~90分後です。
バイアグラ服用後、性的刺激により勃起する
バイアグラは性的刺激に反応することで生じる勃起を助ける薬剤です。勃起そのものは性的刺激によって生じるので、性的刺激がない状態で効果を発揮することはありません。初めて使用する方は「知らない間に勃起するのではないか?」と不安になる方もいらっしゃいますが、性的刺激が与えられなければ勃起はしません。あくまで血流を改善し、勃起を促すためのものですのでご注意ください。また、性欲増進や性感染症予防効果の効果はございません。
ED治療薬は「空腹時」に服用するのが基本
バイアグラなどホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害剤はすべて食事・アルコールの影響を受けます。バイアグラだけではなく、レビトラやシアリスも食後の服用だと思ったような効果が期待できません。高い効果を求める際には空腹時に服用してください。
空腹時ならばおよそ30分程度で効果が表われます。胃の中に食べ物がある状態で服用すると、薬剤を吸収する力が落ち、効果が出るまでに時間がかかります。食事の必要がある際は空腹時に服用してバイアグラの成分を体に吸収させておけば、食事の影響は抑えられます。食前約1時間前の服用を目安にしてください。やむを得ず食後に服用する場合はなるべく脂っこいものをさけ、腹8分目くらいにおさえ、2時間程度の時間をあけてからの服用をお勧めします。
適度なお酒はOK
また、適度の飲酒はアルコールによるリラックス作用により性欲の増加が期待できますが、過度な飲酒はバイアグラの効果を阻む恐れがあります。過度な飲酒後に服用した際には、十分な効果を実感できない場合があることを念頭に、服用してください。
まとめ
- バイアグラは服用30~60分で効果が発現し、3~6時間持続する
- 性的な刺激がないと服用しても勃起しない(服用したからといって起ちっぱなしになるわけではない)
ED治療薬服用のコツ!
- バイアグラ等ED治療薬は「空腹時」に服用するのが基本
- 食事をとる前にバイアグラを服用し体内に吸収させておく
- 食後2時間程度あけてバイアグラを服用する
- あっさりした食事でアルコールはたしなむ程度にする
- 脂ものは避ける
バイアグラ(シルデナフィル)が効かない時は
数回バイアグラを服用しても効果がない時は医師に相談ください。
バイアグラ(シルデナフィル)やレビトラ・シアリスなどED治療薬はすべて体調や食事・アルコールの影響を受け、効果にムラが見られることが統計今日明らかになっています。特に初めてバイアグラ等を服用する場合、効果にムラが出やすいと言われています。数回服用してもやはりバイアグラが効かない、効果がでにくい場合は「EDの程度が強い」「用量不足」「適切な服用をしていない」等が考えられます。その際は再度医師とご相談ください。
まとめ
- 数回バイアグラを服用しても効果がない時は医師にご相談ください。
バイアグラ(シルデナフィル)の副作用
アルコール摂取時に似た「火照り」等です。
60~70%以上の方は全く何の症状もありませんが、一部の方で副作用の症状が見られることがあります。ED治療薬は同じ作用機序であるためほぼ同じ症状が出ます。一時的なもので、しばらくすると自然焼失しますのでご安心ください。バイアグラの効果が現れると同時に血管拡張作用によって「顔のほてり」「目の充血」が現れます。これらは服用した方の多くに生じる副作用なので、効果の発現の合図として捉えてください。その他の副作用として「頭痛」「動悸」「鼻づまり」や、光に過敏になり色が変化して見えたりすることなどもあります。頭痛などの副作用はレビトラが出やすいと言われています。
頭痛がひどい場合には、ロキソニン等の頭痛薬を使用されても問題ありませんのでバイアグラと一緒に使用してください。ユナイテッドクリニック新橋院でもロキソニンを取り扱っておりますのでご相談ください。
まとめ
- 60~70%以上の方で副作用は見られない
- 副作用はお酒を飲んだ時のような「火照り」など
- 症状は一時的で自然焼失するので過度な心配は不要
バイアグラ(シルデナフィル)の禁忌・併用禁忌薬
最近発症した脳梗塞・心筋梗塞の既往のある方、狭心症の薬を服用している一部の方は服用できません。
一部の方でバイアグラを服用できない場合があります。バイアグラの添付文書などでご自身でも確認できます。
以下に該当される方はバイアグラ(シルデナフィル)の服用はできません。
- 本剤の成分に対し過敏症の既往がある患者
- 硝酸薬あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルヒド等)を投与中の患者
- 心血管系障害を有するなど性行為が不適当と考えられる患者
- 重度の肝障害のある患者
- 低血圧の患者(血圧90/50mmHg以下)または治療による管理がなされていない高血圧の患者(安静時収縮期血圧170mmHg以上または安静時収縮期100mmHg以上
- 脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既往歴が6カ月以内にある患者
- 網膜色素変性症患者(網膜色素変性症の患者にはホスホジエステラーゼの遺伝的障害をもつ症例が少数認められる。)
- 塩酸アミオダロン(経口剤)を投与中の患者
- 特に硝酸薬(飲み薬・舌下錠・貼り薬・注射・吸入剤など)を使っている方は、決してバイアグラを服用しないでください。 狭心症の発作の治療によく処方されるニトログリセリンを飲んでいる方、貼り薬を貼っている方、吸入している方などは、血圧が危険なレベルまで下がることがありますので、絶対にバイアグラを服用しないでください。
お使いのお薬の中に硝酸剤が含まれていないかどうかを確認するために、ご来院の際に は服用しているお薬の名前がわかるようにしてきてください。禁忌や併用禁忌薬などのご不明な点や、御心配の方はお気軽にユナイテッドクリニック新橋院の医師にご相談ください。
まとめ
- 6カ月以内に発症した脳梗塞・心筋梗塞の場合はバイアグラを服用できない
- 狭心症の薬を服用している場合など、服用できない場合があるので医師に相談を
バイアグラODフィルム処方(シルデナフィル)
持ち運びが便利なフィルムタイプのバイアグラ

ファイザー社は2016年10月に新しいタイプのED薬、「バイアグラODフィルム」を発売しました。もちろんバイアグラですが、剤型が変わっており、フィルム状の珍しいタイプの薬剤です。「バイアグラODフィルム」は25mgフィルムと50mgフィルムの2つの用量があります。フィルムで薄いので財布などに収納でき持ち運びが便利になっています。
「水なしで服用」だが実際は水で飲んでください。
ユナイテッドクリニック新橋院ではバイアグラODフィルム50mgの処方を行っております。フィルムを口腔内で溶かして服用します。しかしバイアグラODフィルムの添付文書では「本剤は口腔内で溶解するが口腔粘膜から吸収されることはないため唾液または水で飲みこむこと」とされており、水で服用していただく方がよさそうです。
バイアグラODフィルムはバイアグラ(錠剤)より効きが悪い
バイアグラとバイアグラODフィルムは成分が同じですが、フィルムの形状にしたことで少し効きが悪く、通常の錠剤のバイアグラよりも最高血中濃度に達する時間が少し遅くなっています。つまりしっかり効果が出る時間が今までのバイアグラよりも少し遅めですので、今までのバイアグラより少し早く服用する必要があります。バイアグラジェネリックも小銭入れなどに入るためバイアグラジェネリックの人気が高く、バイアグラODフィルムはあまり人気がありません。
まとめ
- バイアグラODフィルムはフィルム状で持ち運びに便利
- ODフィルムは水なし服用ができますが、なるべく水で飲んでください
- バイアグラ(錠剤)より効きが悪いので注意が必要